2012年4月18日水曜日

絶対色感は訓練により向上する(と思う)

以前から漠然と絶対色感ということについて、何か判定の方法はあるかな、とあれこれ考えていたのですが、先日北川一成氏の『ブランドは根性』という著書の中に氏の絶対色覚について書かれた項がありました。

印刷される紙の質までもひとめ見た・触っただけで記憶するという氏の能力にはもちろん敵いませんが、最近自身でもこれは…と思う出来事がありました。

小田原城でのお花見に参加した際のこと、まちあるきをしながら駅周辺の景観形成の取り組み事例を色々紹介して頂いたのですが、チェーン展開をしている飲食店の看板色、少し離れたところからも彩度を抑えている様子がよくわかりました。

CIカラーの彩度を下げた例・小田原市
 隣を歩いていた建築設計を生業とする友人にそのことを告げると、『そう言われれば落ち着いている感じがする』と言うので、恐らく余程の色オタクでない限り気がつかない程度のことかも知れません。でもそれを言い換えると、穏やかに感じられるくらい彩度を下げても看板としての機能が低下するわけではない、と言えるのではないか、とも思いました。

同じく近くにいたCLIMATのスタッフに『あの赤、彩度8くらいかね』というと、すかさず色見本帳を取り出し測ろうとします(なんてオタク…)。ところが更に近くでそれを見ていた市役所の方が『そうです彩度8です、よくわかりましたね』と仰ったのです。

私は未だに色相(色合い)の判定にはやや苦手意識があって、特に赤系色は色票を対象物にあてがう視感測色を行わないとズレやすいのですが、明度(明るさ)・彩度(鮮やかさ)については予測とずれることが格段に(訓練によって)少なくなりました。

…その能力が日常生活に役立つことはあまりなさそうですが。彩度8程度の赤がこの程度の面積、材質で『どのように見えるのか』を自身のデータとしてインプットして行くと、周辺との関係性を判断する際にはとても役に経つ指標となります。

そしてあくまで自身の経験からですが、色感は測色や比較検証という単純な作業の積み重ね・訓練によって向上させることが可能である、と言えると思います。

小田原駅周辺では屋外広告物の地色をそろえるなど、きめ細かなコントロールが行われています

一時期は『まちを歩く際、いちいち数値に置き換えるのは辞めよう…』と思っていたのですが、最近はまた見るもの全てを即座に数値化してみるという(流石に呟きませんが)、行為にはまっています。

…傍らで『正解っ!』と言ってくれる人がいるといいなあ、と思いながら。

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自己紹介

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色彩計画家/環境色彩デザイン/いろでまちをつなぐ/MATECO代表/色彩の現象性/まちあるき/ART/武蔵野美術大学・静岡文化芸術大学非常勤講師/港区・山梨県・八王子市景観アドバイザー/10YRCLUB/箱好き/土のコレクション/舟越桂